鼠の騙し討ち

太刀打できますん

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「てとてトライオン!」の感想を。

今更だけど、折角書いたので乗せておきます。


プレイ中、高すぎるテンションに何度も挫折。
夏美が騒ぎたて、周りのキャラクターや主人公も一緒になって盛り上げ、嗜める役目のキャラクターもどこか楽しげ。鷹子が手鞠に関して、どんな小さなことでもすぐ怒り、しぼみ、笑う。鳩子がレポーターを務める番組で、「くるっくー」と奇声を上げる。
トラブルが発生し、トライオンを試みたら問題は即解決。それが連続して続き、正直、展開の焼き増しとしか思えず、この物語はいつ面白くなるのだろう、と疑問に思いながら序盤を淀んだ目で眺めていました。

トライオンのシステムも気に入らなかった。
手と手を重ねると、ピタシステムが心と心も重ねてしまう。そうして心と心を重ねると、大概が上手くいってしまう。
そんなことがありうるのだろうか。
心をさらけ出した瞬間、全ての事が上手くいかなくなる事の方が多い。
そんなものを重ねたら、余計人のことなんて信用出来なくなるのが普通じゃないのか。
むしろ、他人の心の中なんて気持ち悪くて覗きたくも無い。
なのに彼らときたら、心を重ねるごとに信頼関係を深めていってしまう。狂っているとしか思えない。
そして、心を重ねる先にあるのは、脳と股間が直結された安直な恋の話だ。
エロゲなので当然とも言えるが、恋愛の描写に情緒の欠片も感じられない、勢い任せのものでした。



それでも彼らの若さからすれば、それは必然的に起こりうるイントネーションなのかしらん。
年相応の悩みに、彼らなりに悩んで悔やんで、一生懸命に学園の事件に、恋に立ち向かっている。
このゲームに子供を導く大人は登場せず、子供たちは自分たちの力で問題を解決して、自分たちの力で獅子ヶ崎での生活を手に入れている、ように見える。
それは、子供たちのために、鷲塚・十倉博士を筆頭にした大人が用意した箱庭で行われ、そんな大人たちの影も見る事もなく、気兼ねなく子供たちは遊び成長している。
初々しさを見せる事や、悩む事があっても、大人たちが用意した苗床はどこまでも頑丈に出来ており悪意が無い。
この話の特徴に、悪人が一人も居ないと言うのが挙げられる。物語にとって悪人というものは、アンチテーゼであったり主人公を成長させるための障害であったり。乱暴に言うとスパイス。
障害が無いと物語りは平坦になり、テーマに対する物語りとしての説得力を欠く。それらを分かりやすく表現するため、悪人という装置を据え置く。
その代替品として、天災や機械上のトラブルが障害としてこの物語りに登場する。
効能としては、対立関係を排除し、仲間同士間での絆に焦点を当てること。
また、対立関係がテーマ性を持たないことによって、過剰に演出された成長の無い、等身大の彼らが優しく描かれている。
個性の強いメインキャラとサブキャラ相互間でのフィードバックで、補え合えるようなシステムが構築され、さらに、名前すら無いキャラクター達も含め、獅子ヶ崎一丸での対処を見せ場としていた。

そしてゲーム自体のシステムも獅子ヶ崎同様、穏やかなデザインになっている。
「てとてトライオン」は、極端に選択肢が絞られており、僅か二個しか選択肢が存在しない。
「ゲーム」とは名ばかりの漫画や小説と同じような手法で、プレイヤーを排除し、主人公とヒロインとの物語を流し込んでくる。
元々そういった、単一の物語で主人公を眺めさせ、ドラマに対して共感を呼び込むエロゲは数多くあった。自身、今までエロゲのほとんどをプレイヤー≠主人公として楽しんできた。
キャラクターはキャラクター自身の意思で動いて、自分は物語を眺める事で疑似体験を楽しんでいる。ゲームとしては主人公からプレイヤーを突き放す設計だが、読み物としての感情移入度を妨げてはいない。むしろ、大騒ぎの勢いでプレイヤーを引き込んでいくほど。
また、その選択における行動方針も控えめに作られている。一人のヒロインを選び、他のヒロインを排除、殺してしまう残酷性を、単に移動するという選択肢だけにし、選択する行為の負荷を極力抑えたものになっている。
選択肢の意味合いを損なわず、エロゲにおける並行世界の残酷さを意識させない作りになっている。

どこまでも優しく温かく、そしてエロゲという媒体においての俯瞰。この作品においては、誰かに感情移入する、というより獅子ヶ崎全体に意識が入り込んでいくよう。
プレイヤーが主人公を操作して遊ぶゲームではなく、プレイヤーを獅子ヶ崎に沿わせて遊ばせている印象。主人公達が大人の影を感じているように、プレイヤーも製作者の影を感じずには居られない。しかし、優しく背を押してくれることに対して、甘えてみようかなどと思わされたりそうじゃなかったり。
キャラクターが歓声を上げた時、一緒になって心の中で歓声を上げてしまうくらいに、獅子ヶ崎のうねりにねじ込まれてしまった。
あの瞬間、確かに私は、鷲塚眞一郎であり、男子生徒1であり、サブヒロインであり、獅子ヶ崎の中に居る一人だった。
お祭り騒ぎの一体感と達成感を、獅子ヶ崎のメンバーとして味わえた至福のひと時でした。
自分のように、シナリオの筋書きとか起承転結とかに拘って、変に肩肘張ってエロゲを読んでいるような層にこそ、この「ゲーム」を遊んでもらいたいなぁとか。


そういえばどこかで、鈴姫ルートで二人が付き合う場面を晒し者にしたことに対して、遊び半分でこんなプライバシー侵害するなら死ね、などという感想を見かけました。
遊び半分……だと?
ちっげーよお前。俺たち獅子ヶ崎メンバーは遊び全開で祝福してんだよ。御託はいいからさっさとこっち来いっつーんだバーロー。

コメント

お久しぶりです。
命、萌え尽きるまでっ♪のケロです。

PC、及び回線トラブルで休止していましたが
この度問題が解決し、更新再開の運びとなりました。

挨拶回り故、コピペになって申し訳ありませんが
改めて、今後とも宜しくお願い致します。

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