鼠の騙し討ち

太刀打できますん

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会社を辞めた妻の言い訳は、子供の養育に専念する、だった。それはないだろう馬鹿にしているのか、と黒峰冨士哉は思う。
35歳で高齢出産を迎えた妻は、それでも今の仕事を続けると言ったが、ここに来て今まで育児らしい育児が出来なかった事が不甲斐無いと言う理由で辞めてきたという。
子供はもう13歳にもなる。来月で14だ。もはや子を育てるべき大事な時間は失われたに等しい。今から子供に構ったところで、疎ましく感じられる事は容易に想像できる。なんで今になってからなんだ、と。
普通の家庭で言う親の愛情を、真夏の太陽のようにめいいっぱい浴びて今まで育ったのなら、まだこの不出来な親を許してくれたかもしれないがそうではない。
私たちは、私は自分の仕事に感けて育児を妻に押し付けており、残業や休日出勤などで家族サービスもろくに出来なかった。
妻は妻で、勤め先から直接家に帰るのではなく毎日夜の街を遊び歩いていた。
私も自身の時計の収集癖の所為で金遣いの荒さはお互い様。
共働きでそこそこの収入があるならまだしも、私の稼ぎが少ないことから仕事を見つけてきた妻は自分の稼ぎは自分だけのものだと言わんばかりで、本末転倒とは正にこのことだ。その皺寄せは普段の生活水準にまで影響を及ぼし、たまの休日で家族揃って家で食べる食事は質素なものになり、子供は周りのみんなが持っている玩具も買えなかった。
運動会で一人コンビニ弁当を食べる子供を想像しても、我々の心は痛むことなく、この夫婦生活を続けてきた。

時間は誰にも止められない。子供はそれでも育っていく。寝室からたまに聞こえる、互いを罵りあう声に目を覚まし、泣いていた子はもういない。慣れたものだと耳を塞ぐ。子供が耳を塞ぐなら、我々はそんな子供から、今の生活から目を逸らし続けていた。あの時に帰って泣いていた子を抱きしめる事が出来たなら、何か変わっていたのだろうか?
そんな、益体のない想像が頭から離れない。
たまに早く帰れた日、たまの休日、残った僅かな時間でもいい、我々はその時間から自分を慰めるために使う分をすり減らし子供に向けるべきだったのだ。

時間は少し遡る。子供が春から通う事になる中学校の制服が届いた冬の終わり、私は上司から「もう、こなくていい」と言われた。

改善されていくとは言え、まだまだ不況の波は弱者を飲み込んでいく。閉鎖されたかのような錯覚を起こさせる地方の小さな会社。身内ばかりを集め、会社よりも個人の利益を重視する。私の様な他所者は、不況で出た損失を補填するための、首切りの人材にはもってこいだったという事だ。
私が何をしたという。私はここまで、体に鞭打って頑張ってきたじゃないか。飲み会で知りあった今の妻に無理やり結婚させられ、自分が年上だという事で無理な事を言い続けられ、尻にしかれ続けたが我慢してきたじゃないか。結婚してから数年経ち、アナタの稼ぎじゃろくな生活も出来ない、と罵られ仕事を始めた妻に何も言えなかった惨めさを誰が分かる? 子供が出来た事に喜びなんか感じる暇もなく、また一つ私に対する妻の首輪が増えた程度にしか思えなかった。子供が出来た事でますます私は強迫観念に囚われたかのように働き続けた。なのにこの仕打ちはなんだ? どうして私がこんな目にあう?

もう疲れた。何もしたくない。
そうは言っても、私に呆けるだけの時間が許される事などなく、職業安定所へ足蹴く通った。しかし、本当のところは新しい職場を探す気分になんてなれず、職業安定所へ行く事によって降りる、国からの補助金目当てで見せかけの就職活動をしていたようなものだ。私はずっと家でゴロゴロしており、部活も出来ずに帰ってくる子供に対して「お帰り」すら言えなかった。
そんな生活が一年近く続き、妻まで育児に専念すると言い会社をやめてしまった。

本当の所は会社で起こっている周りとの軋轢、どうやら妻と上司との間で起こった不倫が原因だそうだが真相は私も知らないところだ。知ったところでどうかしようとも思わない、せいぜいこの欺瞞に満ちた家族を壊さないでくれと願うばかりだ。私は生きていく術を失っているのだから。
また、何時まで経っても新しい仕事を見つけてこない私に対する当てつけも含まれているのだろう。

しかし、私のような自堕落な上、高齢に差し掛かっている者がまともに働き口を見つけることは困難で、どうにかしようと迷った挙句、私は近所のコンビニエンスストアにアルバイトとして雇ってもらう事にしたのだ。


そして私の、この卑しくも愛おしい最低な人生を粉微塵にした青年、木藤リュウヤと出会うことになる。




<雑記>
あれ? 一週間が13日あるぞ?

こんばんは。純情少年と書いてあきねずみです(股間は立派なエロゲーマー)
口癖は、あの糞の役にもたたねぇファッキン会社は即刻火を放たれるべきだ○○を指差しながらゲラゲラ笑ってやるから、です。
後輩も苦笑いさっ!

そんなことより大問題発生。どのくらい大問題かというと、B’zから高音が消えるくらい大問題。ここまで書いてきて、もういいやどうでもいいや、と思うほどの大問題。
なんていうか、エロゲの情報を全然追えていないのですよ。どうしよう。

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